サビーヌ・アゼマ(カトリーヌ)
Sabine AZÉMA
Sabine AZÉMA
1949年パリ生まれ。フランス国立高等演劇学校で学び、舞台女優としてキャリアをスタートさせる。映画でのデビュー作は、ジョルジョ・ロートネルの「On aura tout vu」(76)。アラン・レネの『人生は小説なり』(83)の主演のひとりに抜擢されたことが女優としての転機となり、その後、レネとは公私にわたるパートナーとなった。ベルトラン・タヴェルニエの『田舎の日曜日』(84)と、レネの『メロ』(86)でセザール賞主演女優賞を受賞。ほかの主な出演作としては、レネの『死に至る愛』(84)『スモーキング/ノースモーキング』(93)『恋するシャンソン』(97)『巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)』(03)『六つの心』(06)『風にそよぐ草』(09)、タヴェルニエの『素顔の貴婦人』(89)、ベルトラン・ブリエの『私の男』(96)、ジャン=リュック・ゴダールの『映画史』(98)、ダニエル・トンプソンの『ブッシュ・ド・ノエル』(99)など。1999年には、アラン・エイクボーンの戯曲「House & Garden」で舞台に立っている。
イポリット・ジラルド(コリン)
Hippolyte GIRARDOT
Hippolyte GIRARDOT
1955年生まれ。パリ国立高等美術学校卒業。ヤニック・ベロンの『ジャンの妻』(74)に出演したことをきっかけに俳優の道に進む。フランシス・ジローの『ボン・プレジール ~不倫の果て』(84/TV)でセザール賞有望男優賞ノミネート。エリック・ロシャンの『愛さずにいられない』(89)とマルーン・バグダディの『無防備都市/ベイルートからの証言』(91)でセザール賞主演男優賞ノミネート。その後、パトリス・ルコントの『イヴォンヌの香り』(94)、アルノー・デプレシャンの『キングス&クイーン』(04)『クリスマス・ストーリー』(08)、パスカル・フェランの『レディ・チャタレー』(06)、ホウ・シャオシェンの『ホウ・シャオシェンのレッド・バルーン』(07)など、世界を代表する監督たちの作品に相次いで出演している。
近年の出演作は、『哀しみのスパイ』(94)、『モディリアーニ 真実の愛』(04)、『大統領の料理人』(12)など。レネ作品は、『あなたはまだ何も見ていない』(12)に続いての出演。
カロリーヌ・シオル(タマラ)
Caroline SILHOL
Caroline SILHOL
1949年パリ生まれ。映画、TV、舞台と幅広い活躍をしている。フランス演劇界の最高の栄誉であるモリエール賞に3度ノミネートされているほか、舞台版『アルジャーノンに花束を』ではテアトル賞2013特別賞を受賞している。映画の主な出演作としては、フランソワ・トリュフォーの『日曜日が待ち遠しい!』(83)、ベルトラン・ブリエの『タキシード』(86)、アラン・コルノーの『めぐり逢う朝』(91)、イラン・デュラン・コーエンの『サルトルとボーヴォワール 哲学と愛』(06)、クロード・シャブロルの『引き裂かれた女』(07)など。オリヴィエ・ダアンの『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』(07)ではマレーネ・ディートリヒを演じた。レネ作品は、『人生は小説なり』(83)、『お家に帰りたい』(89)に続いての出演。夫は、本作でプロデューサーを務めるジャン=ルイ・リヴィ。
ミシェル・ヴュイエルモーズ(ジャック)
Michel VUILLERMOZ
Michel VUILLERMOZ
1963年フランス・オルレアン生まれ。フランス国立高等演劇学校で学ぶ(1986-89)。これまで100本の映画と40本の舞台に出演。舞台では、1998年の≪André le Magnifique≫で、モリエール賞新人男優賞と新作賞を受賞。2003年よりコメディー・フランセーズに加わり、2007年より正座員となる。2006年初演の≪シラノ・ド・ベルジュラック≫は大成功を収め、当たり役となっている。映画は、ジャック・リヴェットの『彼女たちの舞台』(89)でデビュー。主な出演作は、『ベルニー』(96)、『シリアル・ラヴァー』(98)、『天使の肌』(02)、『ボン・ヴォヤージュ』(03)、『ロング・エンゲージメント』(04)、『ダニエラという女』(05)、『モンテーニュ通りのカフェ』(06 )、『つぐない』(07)、『ミッドナイト・イン・パリ』(11)など。フランス芸術文化勲章オフィシエ叙勲。レネ作品には、『六つの心』(06)以降の4作品に出演している。
サンドリーヌ・キベルラン(モニカ)
Sandrine KIBERLAIN
Sandrine KIBERLAIN
1968年パリ生まれ。国立装飾美術大学に入学し1986年に映画デビュー。女優として活動を続けながら、演劇学Cours Florent (1987-89)とフランス国立高等演劇学校(1989-92)で演技を学ぶ。ジャン=ポール・ラプノーの『シラノ・ド・ベルジュラック』(90)、エリック・ロシャンの『哀しみのスパイ』(94)等を経て、レティシア・マッソンの『アリスの出発(たびだち)』(95)で、セザール賞有望女優賞を獲得。同年、ロミー・シュナイダー賞を受賞。公認会計士である父が発表した戯曲≪Le Roman de Lulu≫が、1995年にキベルラン主演で舞台化され、1997年に彼女にモリエール賞新人女優賞をもたらした。ほかの主な出演作は、『アパートメント』(96)、『カドリーユ』(97)、『プチ・ニコラ』(09)、『屋根裏部屋のマリアたち』(10)、『プレイヤー』(12)など。アルベール・デュポンテルの「9 mois ferme」(13)で、セザール賞主演女優賞を獲得。
アンドレ・デュソリエ(シメオン)
André DUSSOLLIER
André DUSSOLLIER
1946年フランス・アヌシー生まれ。映画作家の作品から大ヒット・コメディーまで幅広く活躍する、フランスで最も忙しい男優の一人。23歳でフランス国立高等演劇学校に入学。同校を首席で卒業したデュソリエには、忽ちコメディー・フランセーズの門戸が開かれ準座員となる。舞台を見たトリュフォーから『私のように美しい娘』(72)への出演が打診され、映画での最初の大役を得る。以後、知性派俳優として、世界の名だたる監督たちの作品に起用されるようになる。コリーヌ・セローの『赤ちゃんに乾杯!』(85)では、コミカルなプレイボーイを演じ、国民的な人気者になった。クロード・ソーテの『愛を弾く女』(92)でセザール賞助演男優賞、『恋するシャンソン』(97)でセザール賞主演男優賞、フランソワ・デュペイロンの『将校たちの部屋』(01/F)でセザール賞助演男優賞に輝いた。セザール賞3回受賞は、男優としてはミシェル・セローと並ぶ最多記録となっている。レネ作品は、『人生は小説なり』(83)以降、本作まで7作品に出演。多くの舞台にも立ち、モリエール賞に4回ノミネートされている。
ローラン・エルビエ(脚色)
Laurent HERBIET
Laurent HERBIET
1961年フランス生まれ。80年代半ばより、ブレイク・エドワーズの『ピンク・パンサーの
息子』(93)、ジョン・バダムの『迷宮のレンブラント』(97)、ロマン・コッポラの『CQ』(01)などの映画をはじめ、数多くのTV映画やTVシリーズでアシスタント・ディレクターを務め、その後、監督や脚本も手がけるようになる。レネ作品には、『巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)』と『六つの心』で、アシスタント・ディレクターとして参加、『風にそよぐ草』以降の3作品では脚色を手がけている。『風にそよぐ草』では、レネとともにセザール賞脚色賞にノミネートされた。
エルヴェ・ド・リューズ(編集)
Hervé DE LUZE
Hervé DE LUZE
1949年生まれ。サウンド・デザイナーや音響編集の仕事から映画の世界に入り、のちに編集技師に転じた。『恋するシャンソン』以降のすべてのレネ作品、『テス』(79)以降のほとんどのロマン・ポランスキー作品、そのほか、多くのクロード・ベリ作品、ギヨーム・カネ作品などを手がけている。セザール賞には9回ノミネートされて、『恋するシャンソン』、カネの『唇を閉ざせ』(06)、ポランスキーの『ゴーストライター』(10)で受賞している。ポランスキーの『戦場のピアニスト』(02)では米国アカデミー賞にもノミネートされた。
ジャック・ソルニエ(美術)
Jacques SAULNIER
Jacques SAULNIER
クロード・シャブロルの『いとこ同志』(59)やシドニー・ルメットの『橋からの眺め』(61)から現在まで、数多くの作品を手がけるプロダクション・デザイナーの大ベテラン。レネとのつきあいが最も長いスタッフで、『去年マリエンバートで』以降、長編作品のほとんど(17作品)を手がけている。そのうち8作品でセザール賞にノミネートされ、『プロビデンス』と『スモーキング/ノースモーキング』で受賞。またフォルカー・シュレンドルフの『スワンの恋』(84)でもセザール賞に輝いている。
ジャッキー・ビュダン(衣裳)
Jackie BUDIN
Jackie BUDIN
1993年の『スモーキング/ノースモーキング』以降、すべてのレネ作品の衣裳を手がけている。『巴里の恋愛協奏曲(コンチェルト)』でセザール賞受賞、『六つの心』でセザール賞ノミネート。
そのほかに、『ムッシュ・カステラの恋』(00)、アンヌ・フォンテーヌの『イン・ヒズ・ハンド』(05)(F)など。
そのほかに、『ムッシュ・カステラの恋』(00)、アンヌ・フォンテーヌの『イン・ヒズ・ハンド』(05)(F)など。
マーク・スノウ(音楽)
Mark SNOW
Mark SNOW
1946年ニューヨーク生まれ。ジュリアード音楽院の仲間とともに「ニューヨーク・ロックンロール・アンサンブル」を結成。アトランティック・レコードと契約しツアーも行なう。1974年以降、ロサンゼルスを活動拠点に、本格的に作曲活動をスタートさせる。『刑事スタスキー&ハッチ』、『ダイナスティ』、『刑事ハート&ハート』などのTVシリーズ作品を経て、『X-ファイル』で大きな注目を浴びる。『X-ファイル』では、TVシリーズ(1993-2002)と映画版の全作品の音楽を担当した。レネ作品に携わるきっかけとなったのも、レネが『X-ファイル』を見て気に入ったからで、『六つの心』から本作まで4作品の音楽を手がけている。
ジャン=ルイ・リヴィ(製作)
Jean-Louis LIVI
Jean-Louis LIVI
1941年マルセイユ生まれ。ヨーロッパ最初の芸能プロダクションArtmediaで1982年から90年まで代表を務めた。80年代末からプロデューサーとしての活動を開始。1991年の『さよならモンペール』はフランス国内で大ヒットし、アメリカでのリメイク版『恋人はパパ/ひと夏の恋』(94)でもプロデュースを手がけた。2011年、叔父に当たるイヴ・モンタン(本名はイーヴォ・リヴィ)に関するドキュメンタリー「Ivo Livi dit Yves Montand」を製作。レネ作品は、『風にそよぐ草』以降の3作品をプロデュースしている。