director
ミア・ハンセン=ラブ

監督・脚本
ミア・ハンセン=ラブ

Mia Hansen-Love


1981年2月5日、パリの5区に生まれる。その名が示す通りに、父方の祖父はデンマークからウィーンを経てきた移民だった。また、父親はカントからの流れを汲むドイツ観念論派の哲学者、母親はルソー派の哲学者だったことから、あくまで科学的認識にもとづく真理を尊重する教育を受け、それは映画作家となった現在ももっとも重要視しているものだという。17歳の時に受けたオーディションで、後にパートナーともなるオリヴィエ・アサイヤスの『8月の終わり、9月の初め』(シネクラブ上映/98)に出演。続いてアサイヤス作品『感傷的な運命』(F/00)にも出演している。女優としてよりも映画をつくる側への傾倒を深め、2003年から「カイエ・デュ・シネマ」誌の同人となり、映画批評を執筆する一方、最初の短編「Apres mure reflexion」(04)を撮り、その後も次々と短編を発表。さらに2007年には、処女長編『すべてが許される』(シネクラブ上映)を撮り、そのみずみずしい映像によってセザール賞の第1回監督賞の候補になったほか、ルイ・デリュック賞を受賞。映画プロデューサーの父を主人公に、子どもたちとの絆を描いた第2作『あの夏の子供たち』(09)は、カンヌ国際映画祭のある視点部門に出品され審査員特別賞を受賞。第3作の『グッバイ・ファーストラブ』(11)はロカルノ国際映画祭で特別賞を受け、フランス映画界の新たな才能としての評価を確固たるものにする。第4 作『EDEN/エデン』(14)では、実の兄でありDJとしてかつてフランスの音楽シーンを席巻したスヴェンとともに1990年代のフレンチ・クラブ・シーンを俎上に載せ、大きな話題を呼んだ。
そして本作『未来よ こんにちは』はベルリン国際映画祭にて、銀熊(監督)賞を受賞し、名実ともにフランスを代表する女性監督に。

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未来よ こんにちは
製作:シャルル・ジリベール 監督:ミア・ハンセン=ラブ 出演:イザベル・ユペール、アンドレ・マルコン、ロマン・コリンカ、エディット・スコブ
脚本:ミア・ハンセン=ラブ、サラ・ル・ピカール、ソラル・フォルト 撮影:ドニ・ルノワール 美術:アンナ・ファルゲール
編集:マリオン・モニエ 録音:ヴァンサン・ヴァトゥー、オリヴィエ・ゴワナール 衣装:ラシェール・ラウー 海外セールス:レ・フィルム・デュ・ロザンジュ
2016年/フランス・ドイツ/102分/カラー/1:1.85/5.1/原題:L’AVENIR/英題:Things to come/日本語字幕:寺尾次郎
 協力:フランス大使館、アンスティチュ・フランセ東京、ユニフランス
配給:クレストインターナショナル