本作はシュエ・シャオルー監督が14年間続けた自閉症支援施設でのボランティア活動を元に生まれた。 1994年、北京電影学院の研究生だったシャオルーは、自閉症に関するインタビュー記事をきっかけに自閉症児の母であったティエン・ フイピン(田恵萍)と出会う。フイピンはその前年に国内で初めての自閉症児童を支援する民間施設、北京星星雨教育研究所を設立していた。この研究所の資金は、自閉症児の学費と社会保障から賄われていたが、労働条件の悪さにより、教員の流動も早く、20人の自閉症児を3人の教員が見ているなど問題を抱えていた。この状況を知った監督は、週2回、自閉症児の身の回りの世話から、食器洗いなどの手伝いを始めることになる。 1998年、北京電影学院を卒業し、中国中央電視台(CCTV)での職を得た監督は、ボランティア活動を研究所の映像資料の作成をはじめとした幅広い広報活動に移していくようになる。同じ頃、研究所では保護者による自宅での養育が重要だと考え、「自閉症児を預かり面倒を見る」ことに加え、「保護者の訓練」を始めていた。 多くの自閉症児は80年代生まれの一人っ子であり、保護者の自分亡き後残される子供への心配は切実な問題だ。シャオルーは、この現状に理解を深めて欲しいという想いから、本作の脚本を執筆。長年自閉症児と接してきた自分が監督するのがいいのではと初監督に挑戦した。
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