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■キャスト



ヘレナ・ボナム=カーター(ルーシー)
Helena Bonham-Carter


1966年5月26日、ロンドンのゴールダーズ・グリーンで生まれる。大叔父は名監督アンソニー・アスキス、曾祖父はエドワード朝の労働党首相アスキス。高校は名門ウェストミンスター校で、在学中から演技をはじめる。83年、TV映画 「A Pattern ofRoses」の役を得、これがきっかけでトレヴァー・ナン監督の映画「レディ・ジェーン」の主演に抜擢。彼女の評判を知ったアイヴォリー監督から本作のルーシー役をオファーされ、見事に瑞々しい演技を披露して、一躍世界的に注目される。89年にはリリアーナ・カヴァーニ監督の『フランチェスコ』に出演、90年にはフランコ・ゼッフィレッリの『ハムレット』でオフィーリアを演じてメル・ギブソンと共演し、国際的に活躍の場を広げる。その後、チャールズ・スタリッジ監督による「天使も許さぬ恋ゆえに」、再びアイヴォリーの『ハワーズ・エンド』に主演し、“ピリオド・ピース”(時代物)のヒロインとして高く評価され、私生活を5年間ともにしたケネス・ブラナー監督の『フランケンシュタイン』、ヘンリー・ジェイムズ原作の『鳩の翼』などでも魅力を発揮している。一方、現代劇での活躍も目覚ましく、特にデヴィッド・フィンチャー監督でブラッド・ピット共演『ファイト・クラブ』で演じた役柄はイメージを打ち破る大胆なものだった。新作にはティム・バートンの『Planet of the Apes/猿の惑星』などが控えている。



ダニエル・デイ・ルイス(セシル)
Daniel Day-Lewis


1957年4月29日ロンドン生まれ。父は詩人のセシル・デイ=ルイス(ニコラス・ブレイク名義で発表)、母は女優ジル・バルコン。母方の祖父はイギリス映画界の重鎮サー・マイケル・バルコンである。オールド・ヴィク演劇学校で学ぶ。まず舞台・TV・映画で活動をはじめ、82年のTV映画「あの頃に帰りたい(原題バビロンへ何マイル?)」では見事に主役を演じる。83年には舞台での活躍で高く評価される。そして86年から『マイ・ビューティフル・ランドレット』、『眺めのいい部屋』、『存在の耐えられない軽さ』、『マイ・レフトフット』、『エイジ・オブ・イノセンス』など作品ごとにまったく異なる役柄を鮮やかに演じてアカデミー賞はじめ数々の演技賞に輝く。しかし、95年に女優イザベル・アジャーニとの間に息子をもうけた頃から仕事を減らし、97年の『ボクサー』以降、俳優活動を停止。96年に結婚した劇作家アーサー・ミラーの娘レベッカとその間に生まれた息子との生活に専念する。この間も多数の作品のオファーがあったが、ようやく旧知のマーティン・スコセッシ監督の説得で4年振りにスクリーン復帰。レオナルド・ディ・カプリオと共演の話題作『ギャング・オブ・ニューヨーク』に出演し、今後再びの活躍に熱いファンの期待を集めている。



ジュリアン・サンズ(ジョージ)
Julian Sands


1957年1月15日ヨークシャー生まれ。カレッジ時代から演劇に夢中になり、セントラル・スクールで演技と舞台セオリーを学んだ後、子供のためのワークショップを始める。そこで出会った仲間と劇団を始め、フリンジ(パブや小劇場での演劇)ながら脚本、演出、製作、美術、出演と全てをこなした。80年、デレク・ジャーマン演出によるマリアンヌ・フェイスフルのミュージック・クリップに起用され、映画・TVへの端役出演を重ねた後、ローランド・ジョフィ監督の『キリング・フィールド』で好演を披露。つづく本作のジョージ役で、一躍英国若手俳優の代表格となる。以後、詩人シェリーを演じたケン・ラッセルの『ゴシック』、 ハロルド・ピンターの一幕劇をロバート・アルトマンが撮った「ベースメント」[V]、『シエスタ』、『裸のランチ』など異色作への出演が目立ち、多数の映画で個性的な存在感を示している。