イギリス、ノーフォークの小さな村。まだ夜が明けきらない朝4時。ステファニー、ロバート、ショーン、カトリーナの4兄妹は、ママ(シャーリー・ヘンダーソン)に起こされる。幼い兄妹たちは眠い目をこすりながら、手をひかれて家を出る。今日は、服役中のパパ(ジョン・シム)に面会に行く日だ。
今回はお姉ちゃんのステファニーと末っ子のカトリーナは留守番。兄弟二人はバスに乗って、電車を乗り継ぎ、やっとパパのいる刑務所に到着した。面会室に現れたパパに喜びいっぱいで駆け寄ると、パパはそんな子どもたちをしっかりと抱きしめる。今年のクリスマスも一緒に過ごせなかった。子どもたちはクリスマスの写真を見せて口々にその時の思い出を話す。そうやっていつも、家族は思い出をつなげてきた。まだ幼いカトリーナが初めて幼稚園へ行った日も、心配して電話をかけてきたパパに幼稚園の出来事を報告したし、みんなで電話を取り合って口々に「大好き」と伝えたりもした。それが家族の"毎日"だった。
いつも留守番のステファニーは、パパに会いたいとふくれっ面。
「みんなを頼むぞ」とパパに言われたロバートは、お兄ちゃんだから頑張ろうとした。
ショーンは学校で友だちとケンカになった。パパの悪口を言われたから。
カトリーナは「パパ、どこにも行かないで」と泣き出してしまった。
パパが仮出所の日、みんなで一緒にご飯を食べて、公園でサッカーをした。ママがいて、子どもたちがいて、パパがいる。そんな当たり前のことが、いちばん特別なことなのだ。
ママは今朝も子どもたちに朝ごはんを食べさせ、いつもの道を通って学校へ送る。どこにでもある家族の風景。違うのは、今日もパパがいないこと…。
5年の時が流れ、幼い4人はそれぞれに成長していった。 今日はパパが帰ってくる。それだけで、世界はこんなにも輝いて見える。
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