スタッフ
- 1966年、韓国ソウル生まれ。9歳の時にフランスパリ郊外サンジェルマン=アン=レー在住の、父親が牧師をしているプロテスタントの家庭に養女として引き取られた。その後、パリの服飾専門学校ステュディオ・ベルソーでドレスデザインを学び1989年に卒業。学生時代にはいくつかのアマチュア短篇映画に出演した。1990年にシャニ・S・グレウォール監督の「After midnight」に出演後、オリヴィエ・アサイヤス監督の『パリ、セヴェイユ』(91)に出演するなど女優として活動していた。同年、自分のルーツを探す孤児の娘を演じるため、渡仏後初めて韓国に戻る。この撮影についての写真と記事が新聞に掲載され、それを読んだ実母が訪ねてくるという出来事があった。出演するはずだったこの映画「SEOUL METROPOLICE」は結局未完のままになっている。その後は、オリヴィエ・アサイヤス監督の「Une nouvelle vie」(93)で衣装デザインのアシスタントとして、ソフィー・フィリエール監督の「Grande petite」(94)では衣装デザイナーとして参加。映画界に身をおきながら徐々に自身で脚本・監督した作品を作りたい思いを募らせ、2004年に、中絶を題材とした短篇「Quand le Nord est d'accord」を監督。2006年に、フランス国立映画学校Femisが開講しているシナリオ養成講座(映像・演劇分野での2年以上の経験者から選考)に参加し、『冬の小鳥』の脚本を執筆した。
- 製作:イ・チャンドン LEE Changdong
- 1954年韓国大邱(テグ)生まれ。教師として教壇に立つ傍ら、83年に《戦利》で小説家デビュー。その後も、次々と小説を発表し、92年の《鹿川には糞が多い》で韓国日報文学賞を受賞する。
93年、友人のパク・クァンス監督『あの島に行きたい』(T/94)の脚本家兼助監督として参加したことをきっかけに、映画界へ進出。96年には、同監督『Jeon tae-il/美しき青年−全泰壱(チョン・テイル)』(F)で第32回百想芸術大賞シナリオ賞を受賞し注目を集める。同年、俳優のミョン・ゲナム、ムン・ソングン、監督ヨ・ギュンドンと映画製作会社'イースト・フィルム'を設立、97年に『グリーンフィッシュ』を製作、監督デビューを果たす。
監督・脚本を手掛けた二作目、『ペパーミント・キャンディー』(99)は、NHKとの共同製作作品で、98年秋に韓国において日本映画が部分解禁されて以降最初の日韓合作となった。また、この作品は第4回釜山国際映画祭で韓国映画としては初めてオープニング作品に選定され、第53回カンヌ国際映画祭<監督週間>に招待されるなど国内外で高い評価を受けた。続く、『オアシス』(02)は、第59回ヴェネチア国際映画祭で監督賞に輝く。03年2月には、映画界から一時退き、ノ・ムヒョン新大統領の下、文化観光部長官(日本の文化庁長官にあたる)に就任し、様々な文化政策の実現に尽力した。07年、5年ぶりとなる新作『シークレット・サンシャイン』を発表。第60回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、チョン・ドヨンに主演女優賞をもたらした。
監督最新作「Shi/Poetry」(10)は、第63回カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞。
- 製作:ロラン・ラヴォレ Laurent LAVOLE
- 製作した主な長編映画は、ルノー・コーエン監督、マチュー・ドゥミ主演「Quand on sera grand」(00)、アルノー・ヴィアール監督『メトロで恋して』(04)、カリン・アルブー監督『La petite Jérusalem/リトル・エルサレム』(F/05)と「Le chant des mariées」(08)、ガエル・モレル監督、カトリーヌ・ドヌーヴ主演「Après lui」(07)、サンドラ・コグット監督「Mutum」(07)、テレビドラマ『閉じられた裸身』(DVD/07)等。その他、20本以上のショートフィルムをプロデュースしている。
ファウジ・ベンセディ監督作も多く手掛け、「La falaise」(98)、カンヌ国際映画祭<ある視点部門>ユース賞を受賞した「Mille mois」(03)、「WWW: What a wonderful world」(06)を製作。近年のプロデュース作は、ジェローム・ボネル監督「La dame de trèfle」(09)など。
- 製作:イ・ジュンドン LEE Joondong
- イ・チャンドン監督の『オアシス』(02)の共同製作者であり、実弟。その後、パク・フンシク監督『初恋のアルバム〜人魚姫のいた島〜』(04)で製作総指揮を務めた。その他、韓・米合作のジーナ・キム監督、ヴェラ・ファーミガ主演作「Never Forever」(07)等を製作。また、イ・チャンドンの監督最新作「Shi/Poetry」(10)をプロデュースしている。
- 編集:キム・ヒョンジュ KIM Hyungjoo
- 手掛けた作品は、ソン・ジェゴン監督『The man who saw too much/見すぎた男』(F/00)、チャン・リュ監督『Hyazgar/風と砂の女』(F/07)、キム・ヨンナム監督『ノーボーイズ、ノークライ』(09)。
- 音響:イ・ソンジン LEE Sungjin
- 手掛けた作品は、キム・テヨン監督『Gajokeui tansaeng/家族の誕生』(F/06)、イ・ヘジュン監督『彼とわたしの漂流日記』(09)。
- 音響:エリック・ルザシェ Eric LESACHET
- 世界的なヴィジュアルエフェクト・アーティストであるアラン・エスカル監督作「The tale of the floating world」(01)、シャンタル・アケルマン監督「De l'autre côté」(02)、ピエール=オリヴィエ・モルナ監督「Comme
si de rien n'ôtait」(03)、ヨランド・モローとジル・ポルトが共同監督した『Quand la mer monte.../海が満ちる時』(F/04)、ヴェルナー・ヘルツォーク監督『The wild blue yonder/ワイルド・ブルー・ヨンダー』(F/05)、ヴァンサン・ディッシー監督『Didine/ディディーヌ』(F/07)など、数多くの作品に参加。
『 』…日本公開 『 』(F)…映画祭・特別上映 『 』(DVD)…DVD発売 「 」…日本未公開